
コロナ禍において、新規開業をすることは、一見すると「危険な行為」とも考えられ、新規開業を決めかねている方も多いのではないでしょうか?
しかし、コロナ禍で飲食店の在り方は大きく変わってきています。
開業・経営のポイントはリスクを最小限に抑えることです。
飲食店経営において、リスクは大きく2つ。
「金銭面」と「衛生面」です。
金銭面のリスクでは赤字や借金などがあり、衛生面のリスクでは新型コロナウイルス感染や食中毒などがあります。
これらのリスクを避け、コロナ禍において開業するメリットをみていきましょう。
目次:
1.コロナ禍の飲食店の現状とは?
こぢんまりとした小さめの物件は、三密を避けるため適正な席数が作れず、隠れ家的な地下の物件は、窓がなく換気ができません。
また駅チカの店舗は、リモートワーク導入企業増でビジネスマンが減少する可能性があります。
時短営業が続くと、夜に長く営業ができず、売上も伸び悩むでしょう。
このようにさまざまな障害に悩む飲食店は多いはずです。
しかしコロナ禍だからこそ、飲食店開業で大きなリスクを背負わずに、メリットある経営ができる可能性もあります。
2.コロナ禍の開業のメリットとは?
[開業メリット]
・居抜き物件で低コストに開業できる
居抜き物件とは、過去に入っていた店舗の内装や厨房の設備などを、そのまま残した状態で買い上げる物件スタイルを指すものです。
過去の設備が残っていることで、新規開業にかかる初期費用を最小限に抑えることができるため、平時よりも低いコストで飲食店を開業させることができるでしょう。
・家賃交渉で店舗の維持費を節約できる
昨今は新規店舗の開業が極端に落ち込んでいるので、テナントビルをはじめとした物件の所有者を取り巻く状況も苦しい状態が続いています。
特に、長期間に渡って借り手が見つからない物件の場合には、相場よりも安く物件を借りれる可能性があり、積極的な家賃交渉を行うことでランニングコストの節約を見込むことができるでしょう。
・ライバルが少ないため話題になりやすい
飲食店の開業件数が減少しているということは、それと同時に、同業他社や類似店舗などのライバルが少なくなるということを意味しています。
魅力的なメニューの開発、ユーザーのニーズを的確に捉えた店舗スタイルを確立させることで、通常よりも低いハードルで口コミによる集客を見込むことができるでしょう。
3. コロナ禍で成功した飲食店の事例
コロナ禍の飲食店の開業・経営には「ゴーストレストラン」などテイクアウト・デリバリー専門店がおすすめです。
[おすすめ理由]
・開業資金が抑えられる
・感染リスクを減らせる
・料理を作ることに集中できる
・天候に売上が左右されない
・臨機応変に料理やジャンルを変更できる
[飲食店の例]
・カレー
・丼
・ハンガーガー
。焼き肉
・定食
・サラダ
・タピオカ
などがあります。
テイクアウトやデリバリーに力を入れることで成功した事例を挙げてみましょう。
東京、代々木上原のレストラン『sio』は、新型コロナの状況でもスピーディに様々な試みを行い、新型コロナ以前よりも売上を約10割、つまり売上を2倍程度まで増やすことに成功したお店です。
sioでは、お店のレシピをTwitterやnoteで無料公開したり、オンラインサロンで料理教室を開催したり、ベトナム風サンドイッチのバインミーや日替わり弁当や惣菜などの低単価の商品のテイクアウトを行ったりと、コロナ禍のなかでも積極的に新しいチャレンジを行いました。
東京、表参道のレストラン『Bistro plein(ビストロプラン)』は、3月に店舗の完全休業を即座に決定し、オンラインショップでキッシュの販売を開始。主にSNSでの告知によって、10日間で1500個を販売しました。
その後、シャルキュトリー(食肉加工品)のオンラインショップをオープン。
オンラインショップでは、店舗で人気のパテ・リエット・ソーセージなどの8品を信頼のおける精肉業者に依頼し、個包装・冷凍状態で販売しています。
4. ますはゴーストレストランで開業してみよう!
コロナ禍における飲食店新規開業において、業務形態や宣伝方法などを工夫することで、「リスク」を抑え、売上を伸ばすことも可能と考えられます。
一見「リスク」ある行為のように思えますが、逆に今の時代だからこその「メリット」についてもよく考え、飲食店開業にチャレンジしてみましょう。