
目次
5.今後のビジョン 6.これからバーチャルレストランを始める人へ
1.実店舗の業種はどんなことをしていますか?

表参道の隠れ家レストラン「和・ビストロ」をテーマにしたお店です。
選び抜いた新鮮野菜と国産牛をカジュアルに楽しめます。
国産牛のみを使用したローストビーフ、鉄板焼きのステーキを中心に和のテイストを加えたビストロ料理をご提供しておりますので是非お越しください!
2.新型コロナウイルス渦のお店の状況
新型コロナウイルスの影響で、昼も夜もお客様が来ない状態が続きました。
昼営業は3分の1、夜の営業はお客さんが全く来ないということもあります。
緊急事態宣言中は学校や会社も休みになってしまったため、街はゴーストタウンのようでした。
このままではまずいと思い、自らUber Eatsも申請しましたが、申請が下りる気配は全く無く、デリバリーを始めたいのに始められないというジレンマの中にいました。
3.バーチャルレストランを始めてみて

現在はUber Eats、menu、出前館、Chompy、POTLUCK、FOODNEKO 、Smart Dishを導入しております。
きっかけは株式会社バーチャルレストランの方がお店に訪問してくださり、デリバリーサービスやバーチャルレストランについて丁寧に教えてくださったことです。
自力ではどうにもならなかったUber Eatsの申請も代行してくださり、すぐに始めることができました。
現在では生タピオカ専門店OWL TEAのブランドをバーチャル店として導入しております。
最初の頃は「月商50万円は出せるブランドです!」とおっしゃっていたのも半信半疑で、その半分くらいが出ればいいなと思っていました。
しかし始めて間も無く、一時はトラブルもありましたが、その中で試行錯誤していき、ドリンクが売れにくいと言われている冬場に月商100万円を、出すことができました。
現時点でも店舗の売上は戻ってきていないので、OWL TEAがなければ確実にお店を閉めていたと思います。
Eats厳選をとった今では、週末の売上は平均で5万円以上、ピーク時は7〜8万は出ていましたね。
バーチャルレストランさんの提供するブランド力と開始までのスピードは大きな強みでありますし、とても助けられたと思っています。
4.デリバリーで売上を立てるためのポイントを教えてください。
デリバリーに関しては本が書けるくらい勉強して、本気で取り組みました。
毎日深夜の2時まで営業をしたあと、残ってデリバリーのことを考え改善に努めました。
まず、店のオぺレーションは二の次と考え、お客様がどれだけうちのお店をアプリ上で選んでくれるかを考えました。
お客様へメッセージを書いたり、氷の量やサイズを選べるようにしたり、トッピングの種類を増やしたりして、お客様がこのお店を選びたくなるような印象作りに力を入れました。
本部の方にも色々な限定メニューを提案して、実施させていただきました。
あとは、トラブルに対しての早期解決や、お客様からのクレーム一つ一つを大切にして、常連様の獲得に努めることも大切だと思います。
例えば、ドリンクのシーリング破れが起こらないように、レモネードやジンジャーエールなどはフィルムに針で小さな穴を開け、炭酸による破裂を防いでいます。
さらにその穴からも溢れないように、紙ナプキンを小さく畳んでテープで止めています。
そういう小さな心遣いが功を奏したのか、この激戦区表参道で多くの常連様を獲得し、継続した売上を作ることができました。
また、もう一つ重要なポイントとして、自分のエリアを知ることは本当に大切です。
私のエリアでは、深夜まで働いている方も多いため、そのライフスタイルに合わせて深夜までの営業を行うことで他との差別化を図っています。
5.今後のビジョン
今後の方針として、中国で料理を20年経験しているシェフが、粉から作る本格的な中華まん、肉まん、小籠包をバーチャルレストランとして始めたいと思っています。
今後も深夜営業を引き続き強みとして、このエリア特有のライフスタイルに合わせたデリバリーの施策を考えていきたいと思います。
6.これからバーチャルレストランを始める人へ

箱物ビジネスというのはやはり売上を大きく作らないといけないビジネスモデルです。
常に7〜8割を稼働させ続けるのが望ましいと言われています。
しかしコロナの時代に直面し、そのような理想は崩壊してきています。
これからは実店舗だけでなく、デリバリーを新しいチャネルとして、生き残るためのビジネスモデルとして活用していくことが大切なのではないでしょうか。
この約半年間、覚悟を決めてコロナに打ち勝つお店づくりをしてきました。
自分が選んだ商品、ブランドには実店舗と同様、絶対的な自信を持ち、一品一品を大切に作ってお客様に届けることを常に意識しています。
また、配達員さん一人一人に対しても感謝の気持ちを忘れず、一緒に頑張っているという気持ちで対応するといったことも小さなことのように思えて大切なことです。
飲食店に携わる方々は是非デリバリーという新たな業態についてもう一度しっかり勉強し、店舗の形態を見直すことをお勧めします。
この厳しい状況を共に乗り越えるために、一緒に頑張っていきましょう。