2020年は飲食業界に限らず『新型コロナウイルス』感染拡大の一言に尽きる1年でした。
しかし、多くの店舗が閉店に追い込まれる中、業績を伸ばした企業・店舗があったのも事実です。
今回は2020年を振り返りながら、2021年の飲食業界がどのように移り変わるのか、トレンドを予想していきます。
目次
1:高まる内食需要
2:ズバリ!2021年のトレンドグルメは?
3:予想される飲食店の未来
4:まとめ
1:高まる内食需要
4月の緊急事態宣言の発令と共にリモートワークという言葉が定着しました。同時に飲食業界では多くのデリバリーが話題となりました。
この新型コロナウイルスの流行によって、増加した内食。
業界に特需をもたらした内食需要の急増は一過性のものなのでしょうか?それともニューノーマルとして定着するのでしょうか?
結論から言うと、その流れは今後も継続していくでしょう。
2025年には超高齢化社会に突入しますが、弁当販売・配達サービスは数年で20%近く伸びて2,050億円規模の市場になると言われています。
個人店・小規模店舗ではなかなか参入にはハードルが高いですが、コロナ渦中でせっかくデリバリー・テイクアウトを始めたのであればこれを継続して今のうちにノウハウを貯蓄していくことで、今後の経営戦略の大きな柱になりうるでしょう。
2:ズバリ!2021年のトレンドグルメは?
2020年は外出自粛生活が続きました。
その結果、もともとお店に足を運ばなければ食べられなかったものがテイクアウトやデリバリーで、自宅でも楽しめるようになりました。
健康意識は高まり、サラダチキンは大ヒットし、コンビニではバリエーションも増えました。
またSNSから火がついたフルーツサンドやバナナジュースも2020年のトレンドとして支持を集めました。
そして2021年は、家で楽しめるプチ贅沢スイーツがトレンドになるのではないかと予想されます。
日頃のストレス解消のため、ヘルシー分野と台頭して、ちょっぴり罪悪感すら感じるような濃厚スイーツも人気を博していくのではないかと考えられます。
3:予想される飲食店の未来
政府の支援が出ている現在は閉店や破産を決断していないものの、これらが終わる頃には事業を断念するところも多く出てくるのではないかという声もあります。
最悪の場合、地方都市中心部では再起不能の店舗が半数に上るのではないかという意見もあります。
アフターコロナの商業施設などの新規出店の希望者の多くは、店舗面積を最小化し、テイクアウト中心の出店希望者も多くなっていくと考えられます。
このように既存店が減少し、新たな小規模なテイクアウト業態での出店などが短期的には増加するでしょう。
そういう意味では、飲食市場は一旦リセットがかかると言えるのかもしれません。
4:まとめ
国交省などが道路占用の特別許可の通達を出したことで、現状では商店街組織などがあるような都市部でのテラス席の設置も多くなっています。
店舗面積を絞り、テラス席の設置などで三密が防げる客席で対応し、テイクアウトと合わせて売上を確保しようとする形式も出てくるでしょう。
このように今回のコロナショックで非常に深刻な影響を受けた飲食産業ですが、新たな業態にチャレンジしたりと、大きく変わるチャンスとも言えます。
足下1〜2年は落ち込みを引きずりながら厳しい状況が続くもしれませんが、これから新規創業を志す方にとっては出店先などの選択肢が広がったり、賃貸条件面での交渉が行いやすいなどといったチャンスもあるかと思います。
今後はアフターコロナを考えてテイクアウトやデリバリーの準備を整えるなど、前を向いて新規業態を考える必要もあるのかもしれません。